二人ともどうしたんだ? 何をそんなにもじもじして……ああ、これね。学校で聞いた? 最近流行っているのかい。最近の子はこういうのが好きなのか……ああ、違う違う、咎めているんじゃないよ。私が子どもの時にはこういうのなかったし、友達の女の子もそういう感じじゃなかったから。
 うん、いいよ。……本当にいいかって? もちろんだよ。それが美々子と菜々子の意思なら。別に私の真似はしなくていいんだよ。私は好きでやってるんだ。美々子と菜々子に押しつけるつもりはないよ。二人が大人になった時に決めればいい。
 でも、車には気をつけるんだよ。怖いのは呪霊だけじゃないんだ。誰か付き添いを頼んで――私? 私と行きたいの? 待って泣かないで、だめじゃないよ、うん。私も一緒に行こう。二人だけで食べるから? 子どもが何言ってるんだ。子どもは大人の心配なんかしなくていいんだよ。
 そういえば最近は時々、学校に行っているみたいだね。友達は……まあ、無理する必要はないよ。どう? 楽しい? そうでもない? うーん、それを言われると難しいな……私もちょっと忙しくてね、美々子と菜々子に勉強を教えてやれればいいんだけど。代わりに■■さんに頼んだのは嫌だった? そうじゃない? それはよかった。■■さんは昔、先生をしていたから、教え方は私より上手いんじゃないかな。あはは、本当? 嬉しいな。でも、それは■■さんの前では言わないでね。傷ついちゃうから。
 学校で嫌なことがあったらいつでも言うんだよ。いつでも助けに行くから。絶対だよ。そう、絶対だ。だって私たち、家族だろう?

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