伏黒と伏黒パパを見ているとKの伏見くんを思い出すんだよね、あとゴールデンカムイの尾形。毛嫌いしていた父親とそっくりの顔立ちの息子って鉄板だよね

虎杖に追い越される焦りから五条先生に修行を見てもらう伏黒を見ていると、サスケくんもこれくらい素直だったら里抜けしなかっただろうな…などと思った

虎杖と伏黒の、互いを思いやって不都合な真実を黙っていようとするのに結局お互い知っているから無駄な気遣いっていう構図すごく好き

野薔薇は閉鎖的な田舎を毛嫌いして東京に出てきたのに使う術式が五寸釘と藁人形っていう陰湿きわまりないアイテムで、でもたぶん野薔薇は生まれが変えられなくてもそれに囚われるのが嫌だから、あの術式を受け入れてるんだろうな、だから真希のこと尊敬してる

伏黒を引き取った(後見人かな?)時点の五条は父にしては歳が近すぎて、兄にしては歳が離れすぎて、庇護者を名乗るには年若すぎて、未成年が未成年の保護者気取ってるんじゃないよって言ってくれる大人はいなかったんだろうな
いても本人が拒絶するだろうけど。そんなまともな大人がいたらあんな風にはならないだろうけど

野薔薇は虎杖と共犯関係だと言ったけど、共振について虎杖には黙っているって約束をしたから伏黒とも共犯関係なんだね

五条の「ポジショントークして気持ちよくなってんじゃねえよ」って台詞が好き 綺麗事を唱えて善人ぶるのは気持ちいいものね
実家で建前を捨てた権威主義、血統主義を嫌というほど見て、勝手に祭り上げられるのにも嫌気が差している五条と、一般家庭出身で呪術師になることに誇りを持っていそうな(少なくともそう信じようとしている)夏油の対比
夏油も実は呪霊が見えることで昔虐められていたけど呪術師になれば世に認められると思っていたりするんだろうか 高潔な自分を演じることを支えにしていたりするんだろうか

五条は最強だから誰にも頼れない、そういう発想がない、自分にできなければ誰にもできないと思っている節があって、それではだめだから教師になったんでしょうね
親友ひとり救えないと悟った時、全能感に満ち溢れた輝かしい青春を粉々に打ち砕かれ、己の傲慢さを思い知る
互いを唯一の親友と呼びながら、助けを求めることもできない意地っ張りども
五条は呪術師としての教育しか受けていないから人として欠落しているんだろうけど、伏黒はちゃんと助けを呼べるからそういう風に教育したんだよなあ
伏黒には自分がなりたかった姿を投影しているのかもしれない、崩壊した三人組の

追記してて思ったんだけど、五条悟は夏油傑を唯一の親友と呼んでまるで本物の高校生みたいに一緒に馬鹿げたことをやれるほどの情はあるのに、その唯一の親友を喪っても一人で難なく立てるほどには情が薄くて、そういう酷薄さを持った自分にすごく自覚的なんじゃないかしら
五条は夏油を捨てたつもりなんかないけど、夏油は置いて行かれたと思ってるよ 友情(たぶんこれの定義もすれ違っている)がメンテナンスしなくても永遠と信じて甘えて、あぐらをかいていた五条の怠慢のツケだよ
人でなしが気まぐれに見せる、小指の爪先ほどの情のようなものが好き

虎杖も伏黒もすべての人を救えるわけじゃないことを弁えているんだけど、その区切り方が違うんだよね。虎杖は自分の手の届く範囲で命を選別しないで救おうとするのに対し、伏黒は更に命の価値に順位をつけて上位(自分が善人と定義した人)を救おうとする
虎杖の方が精神的にはたぶん楽なんだよ、救えない人は自分の力不足になるけど、それは仕方ないことだから。能力に限界があるのは厳然たる事実だから。でも伏黒は己の良心と呼ぶところの選択した責任を負わなければならない
伏黒は父親に「選ばれなかった」から、人を選ぶことに抵抗がないのかもしれない。捨てられたせいで自分の価値を低く見積もっているから津美紀に選ばれていたことにもなかなか気づかなかった
伏黒は五条に「選ばれた」けど、だからこそそれが間違いだと思っているのかも。真に選ばれるべきは津美紀の方だと思ってる。選ばれたのは自分の血筋(禪院)であって自分(伏黒)じゃない

少年院の話、被害者の母親が伏黒に言う「あの子が死んでも悲しむのは私だけですから」はすごく切ない台詞だったな たぶんあのお母さんは、自分の育て方が間違っていたんじゃないかと自分を責めながら幾夜もまんじりともせずに一人で過ごしている
虎杖も精神的に壊れている部分がだいぶありそうなんだけど、全然過去の話が出てこないからわからない

野薔薇ちゃんが経験者ということは、実家が地元では旧家で代々あの術式を継いでいるとかそういう設定あったりしない?大丈夫?沙織ちゃんだけでほんとに大丈夫なんです?まだ闇抱えてたりしない?

親友が裏切るなんてこれっぽっちも思っていなくて、本当に信頼していたけど、いざ殺してみても明日は永遠に続くし別にそれで心が折れたりしなくて、相変わらず最強の名をほしいままにして普通に立っていられるのにふとした瞬間に隣に立つ人が永劫に失われたことを思い出して寂しさを覚えるくらいがいい

救われるのは弱者なので、自らを強者(呪術師)の立場に置いた夏油は絶対に誰かに救われるわけにはいかない

何も言わなくても通じ合う仲だと互いに思い込んでいたけれど、普通にディスコミュニケーションで遠ざかっていくんだよ、不変なものはほとんどなくて、心も例外じゃない

無量空処はブラックホールっぽいなと思ってたらアニメもそれっぽさある
無量空処がブラックホールなら五条の六眼は銀河が詰まっている

六眼は六道すべてを見通す的な意味合いだと思ってるんだけど、理解合ってるのかな 無下限術式と無量空処は解説あったけど六眼は割と曖昧よね

五条が黒い布やら包帯やらで目隠ししても視界が十全なのに鑑みて、六眼は眼球に宿るもののレンズを超越した知覚をもたらしているから、瞼は六眼をシャットダウンするための電源ボタンなのかも

呪術廻戦はキャラ(特に女性)の露出度が低いなと思っていたんだけど、単行本を読み返したら「呪術師は職業上、薄着では危ない」と書いてあって、すごく納得した
以前から布面積の低すぎる衣装を見るたび、そんなに薄着だと戦闘で危険では?と常々思っていたので

というか呪術廻戦は、伏黒みたいなクール系ポジションはともかく、お人好し主人公である虎杖でも「誰もかも救うことはできない」のを理解しているの、すごいと思ったんだよね
誰かを助ける理由として「生」ではなくてまっさきに「正しい死」を提示してくる主人公は初めて見た

今気づいたんだけど、夏油をぶん殴れる理論を持ち合わせているのは五条でも虎杖でもなくて、伏黒では?

呪霊による「死」が「正しくない」という点において、虎杖と伏黒の見解は一致している。

あの軽薄な態度の五条が実家では無口で無表情がデフォルトだったら、華々しく高校デビューした末にあの態度を青春の残滓のごとく引きずってることになりません?

御三家とも本拠地が京都だと思ってるんだけど、ちゃんと明言されてたっけ?それとも勝手な思い込みだったかな

東京の高専に来て一生懸命、京都訛りを直す五条

公式で情報が出揃うまでは、五条悟は六眼と引き換えに生得的に視力が弱く、普段は六眼が視力をはるかに超える知覚をもたらしているけど、呪力が尽きるか封じられると弱視になるという説を提唱しておきます

天与呪縛も遺伝性がありそう 五条には六眼と無下限術式、禪院には十種影法術と(通常とは逆方向の)天与呪縛とか
真希と同じタイプの天与呪縛と目される虎杖はどう考えても出自になんらかの事情があるし

超絶箱入り五条悟は学生らしい楽しいことも悪いこともお菓子の味も全部夏油から教わっている
硝子から煙草を教わったけど不味くてすぐ捨ててる たまに硝子の煙草に手を出しては「こんな不味いもんよく吸えるね」って言っては煙を顔に吹き付けられている、二人きりになった部屋で一人分の間を空けて

津美紀はきっと、親がいない不安定な生活の中で精一杯「私がしっかりしなきゃ」と恵の良き姉を演じて、決して不幸な姉弟じゃないんだって強がって、それを自分の心の支えにしていたんだけど、恵も子どもだったから気づかなかったんだよ

全く正気のまま、先陣を切って積み上げた屍を踏みしめて一歩ずつ地獄へ登っていくのが本当に好きなのよね

五条がいなければ「俺たち最強だから」だなんて無謀な万能感を抱かなくて、何でもできるだなんて錯覚することはなくて、無常な現実を直視し失墜することもなかったんじゃないかと思わないでもない 輝かしい青春の日々こそが絶望を深める
夏油は二人で最強だと思っていたから、一人で最強に成ってしまった五条に、どれだけ二人組のつもりでいたとしても結局自分は五条の隣に並び立つ存在ではなかったんだと突きつけられて、ますます心が離れていったんでしょう

「教師になる」って五条悟が生まれて初めて実家に言った我儘なのでは
いや違うな 高専東京校への進学が初めての我儘で、教師になるのが二番目の我儘だなたぶん

地獄を主食にしているので、五条悟の誕生によって廃嫡された兄(無下限術式持ち、悟の物心がつくかつかないかの頃に自殺)がいるといいなと思った
異母兄弟がスタンダードだけど、同腹の兄弟だったら母親が「出来のいい胎」扱いでそれはそれで病みそう

呪霊は人を捕食するけど、それを栄養素や存在の補強に使っているのかよくわからないんだよね、吸血鬼のジレンマみたいに人間が滅びると呪霊も存続できないとかそういう話が来たりするんだろうか
自然現象への人の畏れが呪いとなって生まれた漏瑚や花御は、直球でアミニズム的な神なんだよね
体系を体系たらしめるために要請される、意味の不在を否定する記号の、アナログバージョン「神」
呪いが人に取って代わったら、呪いが新しい呪いを生むんじゃないかとちょっと思った その由来からして呪いは連鎖するはずなんだよね

「世界」を背負わされた五条悟の心があまりに強すぎたのは不幸だったのやもしれない

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