最後に抱きしめてその後はもう何も要らないと思えるのは夏油傑 五条悟は欲張りなので
欲張りだけど夏油傑に一途なのが五条悟、理想に一途だったけど最後に五条悟の方を振り向いて最後はお前だけでいいと言うのが夏油傑

呪術映画、夏油傑の狂人っぷりに製作陣の熱意を感じた

呪術映画は夏油の最期のシーンで五条がしゃがんで目線を夏油に合わせたがよかったと思います
あれ、10年前に別れて初めて目線が合った(合わせた)ところじゃないですか?
微妙に距離を空けたままで…
棘とパンダを捨て駒にしたのかとなじられているのに「そこは(夏油を)信用した」って、お前そういうやつだもんな

乙骨くんが一貫して里香ちゃんの外見に一切怯えや嫌悪を見せないところ、ほんと純愛だね

里香ちゃんの最後のセリフ、この6年間が生きてた10年よりよかったってやつ、乙骨くんの深層の望みを感知して言った可能性が頭をよぎった
って言ったら乙里の友人にめちゃくちゃ怒られた。
呪霊としての10歳の里香ちゃんは本当に祈本里香なのか?みたいな。サイバーパンクSFが好きなので、つい魔がさして…
あのセリフで乙骨くんは自分の所業を肯定されて救われるし、家でひどい境遇の里香ちゃんは自分(だけ)を愛してくれる乙骨くんと四六時中一緒なわけだから、幸せだったことは疑わないけどね。
死んでからでないと得られない幸せの形なので、不健全な幸せではあるよなあと。
里香ちゃんが事故に遭わなかったとして、はたして乙骨憂太は里香ちゃんを愛し続けたのか?というのは原作読んだ時にも思ったことなんだけど。
里香ちゃんに対して負い目があるわけだしね
剪定されたありえない未来のことだし、その時の里香ちゃんは里香ちゃんじゃないし、乙骨くんは乙骨くんじゃないけど。

特典冊子を読みながら、さしすが未成年なのに隠れて酒を飲んで、チューハイ1杯で酔っ払って吐いて二日酔いで翌日死んでる五条が夏油と硝子に腹をかかえて笑われながら全員夜蛾に拳骨される幻覚が見えた

呪術映画は夏油の最期のシーンで五条がしゃがんで目線を夏油に合わせたがよかったと思います
あれ、10年前に別れて初めて目線が合った(合わせた)ところじゃないですか?
微妙に距離を空けたままで…
棘とパンダを捨て駒にしたのかとなじられているのに「そこは(夏油を)信用した」って、お前そういうやつだもんな

里香ちゃんの最後のセリフ、この6年間が生きてた10年よりよかったってやつ、乙骨くんの深層の望みを感知して言った可能性が頭をよぎった
って言ったら乙里の友人にめちゃくちゃ怒られた。呪霊としての10歳の里香ちゃんは本当に祈本里香なのか?みたいな。サイバーパンクSFが好きなので、つい魔がさして…
あのセリフで乙骨くんは自分の所業を肯定されて救われるし、家でひどい境遇の里香ちゃんは自分(だけ)を愛してくれる乙骨くんと四六時中一緒なわけだから、幸せだったことは疑わないけどね。
死んでからでないと得られない幸せの形なので、不健全な幸せではあるよなあと。

里香ちゃんが事故に遭わなかったとして、はたして乙骨憂太は里香ちゃんを愛し続けたのか?というのは原作読んだ時にも思ったことなんだけど。
里香ちゃんに対して負い目があるわけだしね
剪定されたありえない未来のことだし、その時の里香ちゃんは里香ちゃんじゃないし、乙骨くんは乙骨くんじゃないけど。

特典冊子の真希の新しい眼鏡が高専からの支給ってところが気になるのでもっと詳しくお願いします
百鬼夜行で壊れた後の眼鏡が高専の支給だとして、じゃあ最初の丸眼鏡も高専支給なんですか?
原作で禪院家が出てくる前は母から餞別代わりにもらった、つまりは曲がりなりにも母の愛(か情け)らしきものがあったのでは?と思ってたんだけど、違うってことかな?
それだと真希の入学が決まってから眼鏡を与えたことになるので、やはりこれも五条なんでしょうか…
禪院家から「この子もらいますよ」「まあまあそんな出来損ないでよろしいので?」「この子がいいんですよ」「では貸しひとつ」「そっちが要らないものを引き取ってあげるんだから、むしろそっちからうちへの貸しでしょ?」とかやってたんですかね。それはそれで見たい

映画で追加された部分で、夏油の百鬼夜行のブリーフィングで夜蛾の「今度こそ夏油という呪いを完全に祓う!」という言葉を最後まで聞かずに部屋を出る硝子はよかったですね
感情を見せないことによる感情の表現、とても好きです。
悲しいかもしれない、寂しいかもしれない、怒っているかもしれない、呆れているかもしれない、決まりきったことを繰り返す夜蛾に飽きたのかもしれない。あるいは、夜蛾の言葉を最後まで聞いていられなかったのかもしれない。
硝子の心中がどれなのか、背中しか映らないからわからない。わからないけど、動作だけは描写されているから、何かしら感じていたのだろうと、観客は推測する。
硝子はノンポリとファンブックにあったし、立居振る舞いが中立を貫いているけど、五条とは同級生だったから親しいし、夏油のことも親しさを忘れていないんだと思うよ。
みんな、夏油のやったことが悪行だと思っているけど、夏油自身を否定する人はいないし、そこは高専で夏油が積み重ねた人望だったんだよ。本人が背を向けたとしても、誰も忘れなかったんだよ。

呪術廻戦、映画を見てはっきりしたけど、わたしはもう主人公の少年少女ではなく五条や七海、伊地知たち教師/大人側の視点に立つようになったんだなあと思った

夏油の新興宗教に助けを求めにきた母娘を見るに、呪霊の被害に比して呪術師の知名度は著しく低くて、助けを求める人がアクセスできない(窓による観測範囲内しか助けられない)問題は割と根深いんじゃないかと思う
隠蔽しておかなければならない理由は社会的混乱を避けるためなんだろうけど、もっと知名度を上げていれば(それに応じたやりがい、あるいは報酬があれば)夏油もあんな振り切り方しなかったでしょうに

五条が非常に若いことを差し引いても、五条家現当主にして数百年ぶりの六眼を所持した無下限呪術の遣い手たる現代最強の呪術師に対してあんな態度を取れる呪術界上層部の素性って何 引退した長老?

伏黒の、津美紀を死滅回游から助け出すために身代わりとして非術師を死滅回游に強制参加させる案とか、そのルール追加のために自分で100点を取る(他プレイヤーを殺す)ことを厭わないとか、命の価値の順位づけを是とする価値観を剥き出しにしてきたところ最高だね

芥見下々は老け顔好きなんだろうなと伊地知と七海で思ってたけどやっぱりそうじゃん
伊地知は枯れ専の友人のセンサーを狂わせた罪深い奴だから…

呪術規定ってどれだけ守られてるのか割と疑問 高専の授業で教えてそうだね そしてみんな寝る

呪術規定はきっと日本国憲法みたいなノリで社会(に相当する)の授業で教えられてそう 虎杖みたいなスカウト枠は初耳だろうけど野薔薇ちゃんも詳しくは知らなさそう

野薔薇ちゃんみたいな、既存の社会的通念に真っ向から逆らうキャラの術式がおどろおどろしさを残した古式ゆかしい藁人形なのは最高にいい設定だと思う

野薔薇ちゃんみたいな土着の呪術師の家系(御三家ほどではないにせよ、それなりの伝統がある家)って、呪術師が増えて後から決まったであろう呪術規定よりも自分の家のルールで運営されてたりしない?

禪院直毘人と禪院直哉の術式は割と新しめだから、実は上層部から風当たり強かったんじゃない? それでいて禪院家は上層部には逆らわず、伝統と血統の集大成なのに反抗的態度を隠しもしない五条悟(五条家)とは対比されるところもあったんじゃないかなあ

呪術が血統の話なら、五条悟でさえ無視できない呪術界上層部のお歴々に自分の父や祖父(五条家元当主)がいると見るべきなのでは

呪言師は言霊信仰のある日本だからこそ成り立つ呪術だと思うんだよね。そうすると、禪院直毘人・直哉や秤のように新しい技術に基づく術式が成立しているのも、術式が信仰に似た人の感情、社会的通念によって産まれるからと見ていいのかも。呪霊が人の負の感情で産まれるのと同様に

慣れた手つきで自撮りしまくってた夏油、たぶんミミナナに付き合ってるうちに覚えたでしょ

東京がめちゃくちゃになって禪院家も二人だけになったんだから、最終的には御三家という枠組みも消滅してそうだし、五条悟も死ぬかもしれない
というか最終目的が呪霊の発生を恒久的に抑えることなら呪術師もいなくなるし

禪院家当主を自称しているのに苗字が伏黒のままの伏黒恵をあっさり信じる秤、大丈夫なんだろうか…

女子中学生らしく星座占いにハマっている津美紀の話を聞き流して適当に相槌打ってたけどなんとなく話を覚えていた恵ちゃんもっと詳しく

呪術界の因習を一身に背負って古い世界と心中し、新しい世界を虎杖くんに明け渡す役割があってもいいかなと思わないでもない でも立場的には五条悟(殺しても死なない奴代表)だし、あっさり自分を犠牲にできるという意味では伏黒恵だけど、そんなことしたら虎杖が立ち直れない

伏黒恵、他プレイヤーを己の欲(津美紀を助ける)のために殺したなら、いっそう自分を卑下して自己犠牲的な考えに寄っていきそう 何かあった時に「俺は人殺しだから」みたいなこと言いそう
虎杖も、俺も人を殺した、伏黒と同じだって言うけど「それはお前じゃなくて宿儺、俺は自分の意思で他人を殺したいと思って殺したんだ」って言う伏黒恵が見える

特典冊子の真希の新しい眼鏡が高専からの支給ってところが気になるのでもっと詳しくお願いします
百鬼夜行で壊れた後の眼鏡が高専の支給だとして、じゃあ最初の丸眼鏡も高専支給なんですか?
原作で禪院家が出てくる前は母から餞別代わりにもらった、つまりは曲がりなりにも母の愛(か情け)らしきものがあったのでは?と思ってたんだけど、違うってことかな?
それだと真希の入学が決まってから眼鏡を与えたことになるので、やはりこれも五条なんでしょうか…
禪院家から「この子もらいますよ」「まあまあそんな出来損ないでよろしいので?」「この子がいいんですよ」「では貸しひとつ」「そっちが要らないものを引き取ってあげるんだから、むしろそっちからうちへの貸しでしょ?」とかやってたんですかね。それはそれで見たい

映画で追加された部分で、夏油の百鬼夜行のブリーフィングで夜蛾の「今度こそ夏油という呪いを完全に祓う!」という言葉を最後まで聞かずに部屋を出る硝子はよかったですね
感情を見せないことによる感情の表現、とても好きです。
悲しいかもしれない、寂しいかもしれない、怒っているかもしれない、呆れているかもしれない、決まりきったことを繰り返す夜蛾に飽きたのかもしれない。あるいは、夜蛾の言葉を最後まで聞いていられなかったのかもしれない。
硝子の心中がどれなのか、背中しか映らないからわからない。わからないけど、動作だけは描写されているから、何かしら感じていたのだろうと、観客は推測する。
硝子はノンポリとファンブックにあったし、立居振る舞いが中立を貫いているけど、五条とは同級生だったから親しいし、夏油のことも親しさを忘れていないんだと思うよ。
みんな、夏油のやったことが悪行だと思っているけど、夏油自身を否定する人はいないし、そこは高専で夏油が積み重ねた人望だったんだよ。本人が背を向けたとしても、誰も忘れなかったんだよ。

改めて、己の持つ力を世界のために役立てなければならない、強者は強者として振る舞わなければならないという夏油の行動を見るに、「弱者になりたくない」という恐怖じみた強迫観念が強烈で、何者でもなかった自分が、非術師の中で爪弾きだった自分が呪術師になれたことに縋っていた節はあるように思う

持って生まれた異能のせいで非術師の中では生きられない少年少女が逃げた先で地獄を見て、けれども戻る道はもうないという構図が仕上がっていて、なかなかに残酷だと思うんですよね

夏油傑、世界を強者と弱者で二等分してしまうあたりが思春期の潔癖さなんだよね 本当はその中間がすごく広くてグラデーションなんだけど、順当に歳を重ねて自然と理解する前に壊れて振り切れてしまう
敷かれたレールの上を走っていれば多少は反発を覚えても大人になるにつれて自然と気がついたことなんだけど、夏油にしてみれば、呪術高専に入学した時に既にレールを外れてしまっていて、自分の将来を思い描けなかった苦しみはあると思う 未来がガチガチに決まっている五条とは反対に
将来が決まっているのはある意味、楽なんだよ、考えなくて済むから。考えることが最もエネルギーを使うから。でも考えることを放棄したらただの葦なんだよねえ

総監部の構成メンバーが気になりすぎる 五条悟をして無視できない存在って何

術式が呪霊と同じく信仰や畏怖、伝承で成立するなら、魔眼(世界的に広く分布する呪術的要素)に連なる六眼が強いのも当たり前よね。古ければ古いほどに力が強くなる形質だろうし。土着の邪視に仏教が伝来して形成されたものなんじゃない?
前も言った話だけど 五条と夏油は互いに憧れた末に入れ替わり、互いの良いと思った要素を取り込んでいるうちに本来自分が持っていた良さを失ってゆく構図なんだけど、五条袈裟に五条の名前が入っているどころか、六眼という仏教系の伝承に基づく呪術という点でも重なってるんだあれ
術式の基盤が仏教系なんだね、五条家
「見る/見られる」ことの強さというのも、霊長類は視覚がよく発達しているがゆえの認識の仕方だからね 知覚の8割は視覚的情報らしいし
人文系出身なのでこの手の話大好き もちろん柳田國男は必修だし

六眼保持者で稀代の呪術師、御三家が一角の当主が過去に六眼保ちを相打ちまで持ち込んだ十種影法術を受け継いだ子どもを庇護下に置いているのは普通にパワーバランスが悪すぎるな 禪院家から絶対に横槍が入っているだろうし、その際の取引で総監部の意向をある程度汲まないといけなくなったのかな?
伏黒恵の術式は欲しいけど、完全無欠で現代最強の五条悟のセキュリティホールになるかもしれないという期待から、恵の身柄を五条に預けることを認めたとか

五条悟、自分が強いからって積極的にセキュリティホールを作りに行っているよな 乙骨しかり、虎杖しかり

NARUTOの輪廻眼とか、仏教の存在しない世界観で仏教用語が普通に出てくるんだから、やっぱり仏教って日常に根ざしているんだね

秤の術式が新しいって話を見て思い出したけど、七海の十劃呪法も「七三分け」なる比率が美しいという概念が生まれた後でないと成立しない術式だし、そういう概念が先にあって術式はその後に形を成すというか、術式そのものが信仰の形とも言えるのかもしれない

夏油の呪霊操術、食べた呪霊を自らの力とするのは、八百比丘尼のような、食べたものの力を取り込んで自らの血肉と為す古い形の呪術そのものだから、その形質が突然変異的に現れて期待のホープだったかもしれない

呪術師の持つ術式が人の信仰によって力を与えられた代物だとするなら、人の呪いを祓うのは人の祈りなんだよ

「人は食物連鎖の頂点に立ち、更に高位の存在を夢想し神と呼んだ。おかしいと思わないか?夢想せずとも我々呪術師がいるというのに」という夏油の台詞は因果が逆なんじゃないかと思う。その夢想が呪力に方向を与え、術式を生み、呪術師を生み出したのでは?

呪術の最盛期が平安時代というのも、社会が形成されて呪いが生まれやすくなったと同時に、ある程度統一された宗教観(仏教の影響が顕著)が広まった背景があるような

自分の力の出どころを考えないのは思春期の視野の狭さよね

日本以外に呪霊や呪術師がほとんどいないという設定、少なくとも主要国においては一神教や共産主義が強いからアニミズム的要素を色濃く受け継ぐ呪術とは相性が悪いと考えれば納得もいく(海外出身の呪術師ミゲルはアフリカの部族出身みたいな雰囲気してる)

呪術師には2パターンあるという解釈もできるな 超常的現象を起こすがゆえに信仰・崇拝されたタイプと、既にある信仰・伝承が超常的な力に形を与えたタイプ、保守層が好きなのは前者

夏油が強くて特級に分類されたのも、食べたものを支配し使役するという、わかりやすく呪術的な(原初の形を残した)術式だからじゃないかと思う

特級呪術師が邪視・魔眼の系譜(五条)、八尾比丘尼的な怪物の使役(夏油)、怨霊(乙骨)とスタンダードな呪術で登場したので九十九さんは何なんですかね

古い呪術とはつまり普遍性があるということ、信仰する人が多いということで、向けられる感情も大きくなるから強大な力を持てると解釈するなら、やはり呪術師に生まれながらに刻まれた術式と負の感情が凝って形を成す呪霊は同じものじゃないかな

でも欧州のキリスト教は既にゆるゆるだからなあ…偶像崇拝も認めているし、聖母は大地母神の習合と解釈されるし

鶏が先か、卵が先か、最初の呪術師が信仰の対象となったのか、それとも信仰によって作られたのか

陰陽道(加茂)、仏教(五条)、強ければ何でもいい(禪院)ってことなのかな

死滅回游の上がり方がまるでわかってないんだけど、伏黒がそんなものどうでもいい津美紀を無事にゲームから降ろせればいいみたいな態度なので、それでいいような気がしてきた

アニメしか見てない人に「呪術廻戦の映画どうだった?見に行こうと思ってるんだけど」と言われて、ネタバレを避けようとするあまり「金と愛のこもったいい作品でした」しか言えなかった

まだ20代半ばの伊地知が10代半ばのミミナナに向かって「善悪の判断もつかない年頃」と言えるの、伊地知もそこそこ場数を踏んだ大人なんだなと思った
伊地知が「すべては私の責任です」と言えるということは、伊地知はかなり責任を取れる立ち位置にいる やっぱあいつ事務方の実務担当者でトップなんじゃない?

夏油傑が壊れた原因の一端は五条悟にもあるんだけど(だからといって五条が悪いというわけでもないが)、最後にすべての憑き物を落として心の底から笑わせることができたのも五条悟なんだよ

高専では心から笑える瞬間がなかったというのはその後の悲惨な記憶で上塗りした自己欺瞞と見ているけれど、最後に帳尻合わせてくるのね

伊地知や七海が本当に子ども/学生扱いしたかった(してほしかった)のは夏油傑

高校生は子どもと呼ぶほど子どもじゃないけど大人の庇護の下にはあるべき未熟な存在だけど、外見も育っていて大人と見紛うばかりだと大人だと勘違いしてしまうのも無理はない
その時には自分が子どもだとは思わないから声は届かず、振り返ってみて初めて自分が子どもだったのだと理解するから救いようがない

夏油ほどでないにせよ類似例はいくつかあったはずなのにギリギリの人員で回し続ける高専、ようやく改革しようとするのが夏油を指導していた立場の人間ではなく、夏油が壊れてゆくのを側で見ていた同輩、後輩たちなあたり、高専の教師陣は現状に慣れてしまって麻痺していたんだなあって
現代最強という肩書きと御三家パワーなのかもしれないが

禪院直毘人と直哉は術式が新しめだから総監部とかにチクチク刺されたりしてない? それとも御三家パワーで全部受け止めていたのかな
真希真依をできそこないといじめていた直哉の預かり知らぬところで、父親も昔は似たようなことを言われていたのを力でねじ伏せて当主の座に就いたりしてない?
そうすると父親の威光にただ乗りしてて、それはそれでクズだな

乙骨くんが今身長180cm近いという話をしたら友人が緒方さんの声はそろそろ無理かもって言ってたんだけど、ひょろひょろ(に見える)のハイティーンがまだ高めの少年声で喋っているのもよくないですか?

五条と夏油にどんなパターンが来てもおいしいのは、昔に喧嘩別れした唯一の親友を自らの手で殺すというシチュエーションが強すぎて、その他すべてが瑣末なことなので

青春のただ中にいるうちはそれが青春とわからないのは、以前に制服姿の男子高校生が「あー!青春してー!」と叫びながら友人の自転車の荷台に乗せてもらって走り去る姿を見たから本当なんです

「俺が救えるのは他人に救われる準備がある奴だけだ」という台詞、「救う」は強者が弱者に手を差し伸べる構図になるから、自分が弱者だと決して認めない夏油は拒絶するしかない 忍野メメの「僕は助けない、自分で勝手に助かるんだ」の精神が必要

忍野メメが年上かつベテランだからというのもあるにはあるが プライドが高いお年頃の男子が同級生に向かって「助けてほしい」とは普通思わないでしょう

虎杖と五条だと、五条の方が年上で強くて教師(社会階層として上)なので素直に救える
虎杖には人の声を聞き入れて伸ばされた手を掴む勇気があって、それだけお爺ちゃんに愛されていたんだろう

断片的に明かされる津美紀と恵の日常のせいで幻覚が見えて困るのでもっと詳細がほしい、もっと鮮明な幻覚を見るので

乙骨や真希が「何者でもない」ことが辛かったのも夏油が呪術師であることに固執したのも、根は同じなんだと思う
どこまでいっても人は社会性の生き物なので、社会の中での立ち位置が欲しい、役割が欲しい、この世界で生きていていいのだと、生きている意味があるのだと誰かに言って欲しい

社会が複雑化するほどに社会性は強くなり、その中に生まれたなら逃れられない

「何者でもない」から「自分探し」をするけど、青い鳥みたいに、探していたはずの「本当の自分」はとっくの昔からそこにいる。見えなかっただけで

個人的な見解ですけど、七海はデンマーク人の祖父の血が濃く出て明らかに顔立ちが違うので、物心ついたときから(悪く言えば)「外国人」のレッテルを貼られていただろうから、「何者でもない」ということがないと思うんですよ

家を引き払って高専の空いている部屋を借りた五条を社畜って揶揄する硝子もほぼ家に帰っておらず半分高専に住んでいたりするから、五条は硝子には言われたくない!ってキレるし、ワンオペ医者を舐めるなよ!って返されて、最終的にどっちが家に帰っていないか社畜(?)自慢を始めるも途中で虚しくなる

夏油が七海と違って呪術師であることを降りられなかったのは、「何者でもない」存在になることを極度に恐れていたからなんだろうね。だから、最後の最後で五条に「僕のたった一人の親友」という唯一無二の立ち位置を得られて、満足して心の底から笑えた、ただの夏油傑になれた
夏油が強迫観念から解放されて最期は心の底から笑えたこと、五条の唯一の親友だった頃に戻ったことをハッピーエンドと呼ぶならハッピーエンドだし、五条がたった一人しかいなかった親友との関係を終わらせて二度と戻らないことをバッドエンドと呼ぶならバッドエンド

夏油のスマホ、たぶんミミナナの七五三や入学式や卒業式の記念写真ばっかり入ってて、ミミナナに教わった下手くそな自撮りも取っておいてあるんだ

強大な力には相応の代償が必要だという考えが染みついているせいで、夏油の術式は呪霊を食べると醜悪な味がするようになってしまったという設定、出てきたりしない?

綺羅羅ちゃん、服装はともかく胸があるように見えるんだけど、お前は本当に男なのか

伏黒、いつから影に自分自身が出入りできるようになったの?
伏黒の十種影法術、影を動物に見立てて発動するというのはまさしく呪術なんだけど、影に出入りするとなるとまた別の能力というか、領域が拡張しているみたいなあれですか

秤が賭け試合を公に認めさせるのを目標にしているのになんかびっくりしたんだけど、これ東京が壊滅したのに日本がまだ生きているってことじゃん

首都が壊滅したら経済的混乱でそれどころじゃないだろって思ったけど意外となんとか回っているってこと?

呪術師だってご飯たべないといけないでしょ

作中の強い術式がたいてい典型的に呪術的なもの(見ること、食べること、強い怨念、影による見立て)というのが、そういう共通認識に基づいて設定されていると解釈するなら、現実における呪術への認識がベースになっているので、我々の認識が術式を作るって系統の話だと思うんですよ

寒空の下で津美紀と一緒に白い息を吐きながら星を見上げた記憶を、自分より頭ひとつ背が高かった姉の姿を、恵は一生忘れないんでしょ

夜遅くに呪霊を祓って帰ろうとした時に釘崎が夜空を見上げて、ここ全然星見えないじゃんって言うと、伏黒が東京の明るい空でも見える星座を教えてくれるのに虎杖ともどもびっくりして、急に恥ずかしくなった伏黒が目を逸らす
「何で星座なんかわかるの?!アンタそんな趣味なかったでしょ?!あ、彼女か?!紹介しなさいよ!」って詰め寄る釘崎と「伏黒彼女いたの!?どんな子!?」って乗っかってくる虎杖に「姉貴だよ!」って叫び返す伏黒
後ろの方で気配を消した伊地知が微笑んで見守ってる

0巻は、里香ちゃんを通して自分にかけた呪いを解いた乙骨、五条を通して自分にかけた呪いを解いた夏油の対比なんだよね 乙骨は里香ちゃん以外に親しい人ができて呪縛から解き放たれ、夏油は最後にたった一人の親友を取り戻して自縄自縛から解放される どちらも間に立っているのは五条

「ありのままの自分」というのも幻想だけど、夏油からそれに近しい姿を奪った世界を憎まないでいられる五条の精神構造はあんまり人間じゃない

「他者に認識されることで自分の輪郭を確認する」というのが「何者かになりたい」で、「何者かになりたい」を望んでいたのは乙骨や真希だけでなくて夏油でもあったし、それを一切必要としない五条は人の姿をして人の振りをしているだけのもの

夏油が五条と過ごした年月よりもミミナナと過ごした時間の方が長くなったことに気づいたとき、たぶんちょっとだけ泣きたくなるけど別に涙は出なくて、ただ思い出を端から忘れてゆく中であの狂おしいほどの情熱の残り火が弾けて、唐突に馬鹿みたいに笑っていた親友の顔が瞼の裏で閃いたりする

五条と夏油の話はサイドストーリーだからこそいいのであって、既に終焉した物語なので主役に据えることはできないし、主役なら許されない終わり方だと思うので、主人公には主人公らしくしていてほしい気持ちはある

映画で懐玉を先取りしていたところはたぶん原作を読んだ人向けのサービスカットだと解釈してるんだけど、若干ノイズではあるとも思う

神に成り上がろうとする夏油、あまりにも人間らしい所業だよ 初めから神に等しいなら成り上がる必要もない

乙骨が他の人と親しくするのに里香が激しく嫉妬するのは、そういう嫉妬深い性格だったのを乙骨がちゃんと理解していたから(怨霊にしてしまった里香に再現する)でもあるし、乙骨が罪悪感から他者と関われなくなっていったのを里香が悪化させていき、乙骨が里香を理由にしてしまう悪循環も見える

乙骨くんと里香ちゃんの関係って、目の前で里香が死んだことによって里香が乙骨の「唯一」になり、約束が果たせなくなったから「絶対」になったんじゃないかと思う 里香が死んだその瞬間に乙骨が里香を通して自分を規定してしまったような

乙骨に取り憑いた怨霊の里香ちゃん、乙骨の呪力が里香ちゃんの消えゆく魂を地上につなぎ止めて怨霊にしてしまったんだとは思うけど、一方で有り余る乙骨の呪力が里香ちゃんの形を再現しているだけというのもあると思う

冒頭のロッカーにクラスメイトを詰めた事件、自動防衛機構と化した里香ちゃんが過剰防衛しちゃったけど、親しくなった人が死ぬのに耐えられないから、最初から人に近づきたくない、みたいな乙骨の無意識下の願いもあったりするのかな

乙骨くんは過剰な罪悪感で里香ちゃんの「喪に服している」つもりで里香ちゃんを言い訳に使って臆病な自分を守っているところはあるし、それを真希に言い当てられている

地知は事務方の実務担当者でトップだと思っているから、実はそこまで現場に出ないのでは?乙骨と虎杖には監視目的で補助監督してるとか

伊地知が高専を出てそのまま就職したとするとキャリアは6?7年で中堅に差し掛かってるし、人材の入れ替わりが激しいだろうから、普通に新人、若手を指導する側だよ

卒業アルバムとか家族写真に不思議そうな顔をしていた五条の顔を思い出しながら両親を殺した手で自分の写っている写真ぜんぶを燃やす夏油

いかめしい感じの家族写真はありそうですけどね、五条

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