オーベルシュタインはラインハルトに機械の如き完璧さを求めている風だけど、ロイエンタールもラインハルトには覇者として一片の脆弱さも許せないんだね…
ロイエンタールがラインハルトに反逆する時って、たぶんラインハルトへの解釈違いを起こした時でしょ 完全無欠な覇者としてのラインハルトを、自分には決して超えられない存在だと信じていたのにそうではないと知った時
ロイエンタールが超えられるかどうかはともかく、ラインハルトも人間であって、キルヒアイスとアンネローゼという弱点が隣から去ったことによる孤高が彼の人間性を覆い隠して完璧超人に錯覚させているだけなので危ない予感しかしない
お前はキルヒアイスが死んだ時のラインハルトの様子を忘れたのか!

絶対にありえないと思いながらも、今日のお召し物はこちらでいかがです?と豪奢な衣装を手にした年嵩の母親じみた女官とか姉より姉らしい押しの強い女官に囲まれて手荒に扱うわけにもいかずに苦心したり、止めに入ったヒルダともども押し切られそうになったりする皇帝ラインハルトの幻覚を見ている

「唯一絶対の神に唯一絶対の大義名分をおしつけられるより、群小の人間がそれぞれのせまい愚劣な大義名分をふりかざして傷つけあっているほうがはるかにまし」というヤンの言い分は語用論(ポイライトネス理論)とよく似ていますね
傷つけあうのがコミュニケーションの本質(のうちの片割れ)だけど、傷つけあうのを怖がっていてはコミュニケーションできないので、さまざまなストラテジーを用いて傷つきあう度合いを抑えるんですよね、繋がりたいという欲求がコミュニケーションの本質のもう片方なので

「民主主義を尊ぶなら民意が選んだ専制君主制もまた認められるべきなのか?」という命題は、昨今のポリコレやら多様性がはらむ「寛容/多様性を認めなければならないなら、寛容/多様性を認めないという思想もまた認めなければならない」という自己矛盾と似ている

ビュコックおじいちゃん死んじゃった…

銀河帝国はモデルがドイツだけど、今なら中国の方が近いのでは? 専制君主制ではないにしろ、選挙はなく共産党の一党支配で強権的だし

銀河帝国は王朝が変わったという扱いであって滅亡したわけではないところが気になるんだよね これ専制君主制は滅びないのでは?

ラインハルトの敷く専制君主制が悪役っぽく見えない(どころか善政と描写される)のは民主主義が物質的に豊かで平和のうちでないと真価を発揮しない(維持できない)からかな…コロナの流行った初期の頃、中国の強権的な対応を褒める人がいたよね

三体も資源の限られた宇宙では「5分で全体主義に到達する」と書いていたしな

三体の宇宙艦隊は白兵戦なんか絶対しないから男女比が1:1なんだけど、銀英伝は宇宙で戦うのに普通に陸戦部隊なるものが存在しているのでだいぶ未来のSF感は薄いなと思っている 全体的に艦隊が浮かんでいるのが海ではなく宇宙に変わっただけって感じ

あのレベルの技術力があるなら生殖医療も発達して人工授精、人工子宮が普及しているはずなんだけど、作者がその方面に興味がないのか一切描写がないし

ラインハルトが皇帝になってから燃え尽き症候群みたいになっていたのと同時に話が一段落してちょっとつまらないな…と思ったし、同盟を叩き潰そうとやる気を出したラインハルトにやはり艦隊決戦してこそだよな…と思ったので、だいたいラインハルトと同じ気持ち

ラインハルトは奪われることへの怒りを原動力にして走ってきたから、自分が頂に立って奪う側に回ってしまうとだめなんだよね

キャゼルヌってどれだけ手塩にかけてヤンを育ててきたんだ? 一人で先輩役を独占してるんですけど
士官学校時代のヤンに餌付けでもしてた?
勝手についてくる連中が多い中、ヤンが自分から連絡するのがキャゼルヌだし、絶対に自分の味方だと確信しているし、ヤン個人を美化/崇拝なんかしない安心感があるし、本当にキャゼルヌパイセンはおいしいポジションにいるな!

話の描写や見せ方の都合でもあるけど、艦隊の指揮を取ったり戦略戦術を練る人間はたくさん出てくるのに補給など後方支援を担当しているのはキャゼルヌ一人なので、キャゼルヌが抜けた後の同盟軍はガタガタなんだろうな…と思った

帝国は完璧超人ラインハルトと敏腕秘書ヒルダと裏方担当オーベルシュタインがいるから問題ないですね

ヤンが「目上」と思っているのはビュコックとメルカッツで先輩枠がキャゼルヌ一人って感じがするな
キャゼルヌはヤンが武勲を立てる前からの親しい年上の知人としてほぼ唯一だからものすごく信頼されているように見える

ヤンがその大きすぎる武勲ゆえに崇拝され担ぎ上げられるのを非常に恐れているのを考えると、絶対にそれをしないキャゼルヌに対する信頼の厚さも納得

ヤンは人の地位や外見や出自を気にしないから差別され続けてきたシェーンコップはヤンが大好きなんだけど、ヤンが皆を対等に扱うからこそシェーンコップも特別扱いしなくて、シェーンコップの好意が同じだけの量で返ってくることはないんだよね

ところでメルカッツは最後まで走り抜けられますか?途中で死にますか?

ミュラーは幸せになってくれ〜〜!!

チュン・ウー・チェンがキャゼルヌに先輩役を譲るとか言っていたけど、お前がヤンのところに向かったところでキャゼルヌが世話を焼く相手が二人になるだけなのでは…

チュン・ウー・チェンって死ぬんですか!?!?お前は死なないと思ってたよ!?!?

チュン・ウー・チェンってキャゼルヌと同期か何かなの?なんか気安い雰囲気を感じる
もしそうなら、士官学校時代にはキャゼルヌに世話を焼かれてそうだし、卒業後にヤンの世話を焼いているキャゼルヌをからかってお前の世話を焼かなくなって暇になったんだよとか言い返されてそう
ヤンはぼんやりして食事の時間を忘れるので食料を差し入れてそうだがチュン・ウー・チェンは食事の時間は絶対に忘れないどころか他の作業を中断してまで食事を優先する ただし二人とも部屋は汚い

チュン・ウー・チェンと同室の学生があまりに整理整頓できないチュンにキレてなぜかキャゼルヌが召喚されるやつ

ラインハルトにお髭は生えないのかしらん?

ラインハルトの美貌を形容する言葉のうち「冬バラの王」は飛び抜けて詩的で美しいと思うので、ちょっとその金髪に薔薇の花冠とか載せてくれませんか?
なんならラインハルトが子どもの頃、アンネローゼの作った花冠を頭に載せられたことありそう
そのへんの野花で編んだ、どちらかといえば質素な花冠でもラインハルト(やアンネローゼも)が頭に載せると途端に天使のような愛らしい容姿を引き立てて一幅の絵画になるでしょ

ラインハルトの端麗な容姿を言い表す語彙がまだ尽きなくて作者すごいな? この調子で最終巻までいく?

新しい方のアニメのラインハルトはもうちょっと睫毛バサバサに盛ってもバチは当たらないと思う

外伝1巻解説にネタバレされて次の巻でヤンが死ぬのは知ってるんだけど、そもそも7巻も「ヤンの大して長くもない人生」みたいな描写があって死ぬの確定じゃん

ラインハルトの死に際は何パターンか思いつくけどヤンの死に様は全く思い浮かばない お前本当に死ぬのか?

ラインハルトは頑健というには容姿が優美すぎるけど少なくとも病弱からはほど遠いと思っていたのに、キルヒアイスを失った後はずっと過労死するんじゃないかとひやひやして皇帝になった後は病弱に近いステータスを付与されているので、もしやこいつ病死するのでは…

呼吸する美術品ラインハルト…たぶん帝国の芸術家は勝手にラインハルトの絵画や彫像を制作してるでしょ、半神のごとき美貌なのだし北欧神話あたりからモチーフ持ってきて

銀英伝7巻の解説が初の女性だったけど「せっかくだから女の立場で」という依頼の仕方からして古くさいし、女を「孕むもの、育むものだから人生は平穏が一番、競争や戦争はないほうがいい」と考えるものと書いているのが致命的に古い、2008年はこんなに古かったのか

でもラインハルトを陽の中の陰、ヤンを陰の中の陽にたとえているのはおもしろかったな
温厚で男らしい上昇志向皆無な怠惰なヤンの方が成熟した大人の男性であって、ラインハルトは歪な形で少年期を断ち切られて大人の舞台に引きずり上げられた少年であって男になりきっていない
陽が男で陰が女だけど、ラインハルトとヤンは男性らしさ女性らしさというより、精神的に成熟しているか否かの側面が強いな

シュナイダーがメルカッツには自分がいなければ、と思っているシーンでフレデリカがヤンに対して抱いていた感情と同じだなと思った たぶんヒルダがラインハルトに対して感じているのとも

ヤンが手続きをあまりにも重視するみたいな話、そもそも民主主義はその煩雑な手続きによって民主主義たりえるのだから捨てられないよなあとも思う
非常時は話し合い(投票)によらず誰かが全権掌握して命令して責任を負う方が早いのは事実だけど、いいとこ取りはできないんだよね

専制君主制最大の欠陥、主君がとち狂ったら止める人がいない問題を「失道」という天からの過たない判断が下されるシステムの十二国記すごいな
王は人間だから過ちをおかすけど天は過たないの、今考えるとやはり人間だけで統治するのは無理って話だな…

ヤンが己の自由意思で女性にさほど関心がなさげなのに対して、ラインハルトは(ロイエンタールの女嫌いともまた違う)女性への潔癖な忌避感を抱いているようなので、これは精神的成熟は最後まで来ないのでは?大丈夫か?と思い始めてきた

ラインハルトは姉を一人の女性として認められないところがあるからね…いつまでも弟だからね…

ラインハルトは姉と友人以外を心に立ち入らせたくないし、それが己の生い立ちも知らず、共に戦うこともないぽっと出の女であることは更に許せないんじゃない?

思春期は異性への関心が増す方が普通で、つまりフレデリカに淡い恋心を抱くユリアンはごく真っ当に成長している

ユリアンが保護者であるはずのヤンの生活面の面倒を見ているのにアダルトチルドレン的要素が皆無なのは、ヤンが生活能力皆無でユリアンの親っぽいことはしていないにしても精神的には成熟した落ち着いた大人だからだよね とんでもないうっかりさんで保護者としての体面は無きに等しいけど

ラインハルト、早くヒルダとくっついてくれ~

ヤンは男だけどラインハルトは男の子だもんね

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