美しい男の憂える表情や苦悩する顔は一等美しいに決まっている

桜霜学園みたいなのが残ってるんだし、官公庁に入省する人の出身校には現代日本と同じく偏りがあるんじゃないかと思ってる
都立高校の存続は確認できたけど、国立大学は廃止になったのか、それとも高等教育機関に変わって生き延びているのか 大学教授はリストラされたらしいけど

物語の立ち位置として、狡噛は育ちのいいお坊ちゃん、宜野座は親もなく苦労して奨学金で通っている、朱ちゃんはごく普通の学校に進学してごく普通に過ごしてきた感じだと思うんだけど
日東学院の位置付けってどこだろう

監視官が20~30歳なのが通常の出世コースだと気になるのが女性監視官の妊娠出産よね
人口子宮でも用意されてるんじゃないかと疑ってるんだけど、About a girlだと普通に妊娠している(作中でそれがおかしいという描写がない)のでよくわからない

ASYLUM2の宜野座編に同窓会のエピソードがあったわ 狡噛が母子家庭なのも

朱はシビュラの判定=法律=倫理だと思って(思い込んで)何も考えず過ごしてきたのを槙島にその幻想を壊されて、どれも違うことに気づいたように見える
そして自分が最も重要視していたのが倫理であったこと、システムが倫理を持って運用されることを槙島や狡噛や殺されたゆきを通して思い知らされた

サイコパス1期見終わった
何度見ても槙島True Endだな…狡噛に殺されることで狡噛の心の大半を一緒に持っていってしまった

メインストーリーと関係なく気になったところ
朱ちゃんは「~よ」「~だよ」と中性的な言葉遣いをしていたのに、シビュラに真実を教えてもらってからは女言葉になってる
つまり、女言葉を成熟した女性のアイコンとして扱っている

サイコパス1期は本当に美しい円環構造だよ
宜野座の位置に朱がスライドし、宜野座は征陸に、美佳が朱に、そして狡噛は槙島に心の大半を持って行かれて退場、不変の六合塚と唐之森が見守る中、不変の社会で新たに朱がシステムを回し始める、少しだけ違う方向を見据えて

朱は正しい結果を出力するシステムは正しい関数で組まれているはずと思っていて、ほとんどの市民がそう思って受け入れていたのに、実際はシステムの中枢にいるのが“正しくない”人たちだったから拒絶反応が出たんだな

サイコパスは今からでも2期ノベライズ出そうよ、ね? それで「執行官 須郷徹平」も出そう?
ついでにASYLUMとGENESISとVVもアニメしよ?(強欲)

1期は「私はシビュラシステムを全肯定しない」「あなたはどう思う?(あなたもそう思うよね)」で、未来に投影された現在でそうならないようにどうすべきかを考えさせるつくりのように感じる
人はどこまでも怠惰になれるから一度体制が確立すると戻すのは困難、だからこそ自己決定権を手放してはならない

ASYLUMをちょっと読んで、PPPの宜野座が砺波に「気が狂ってる」みたいなこと言ってたのは監視官としての名残っぽいなと思った
自分から色相を悪くするような行為をたぶん今でも宜野座は許せないでしょ

ノベライズとスピンオフの宜野座は性格が違うな 人格の異なる側面を抽出されているというか
ノベライズだとシビュラの祝福を与えられた感じだけど、別離の宜野座は自ら祝福を勝ち取ったって感じで、ノベライズ以上にシビュラの祝福を失うことを恐れて過剰に理想的市民へ自分を当てはめようとしている

朱のサイコパスが濁りにくいのは強靭な精神力による強固な倫理観があったから、そしてその倫理観がシビュラ社会にとって有用(シビュラと同じ方向を向いている)だから
1期を見返したらPPPの結末をシビュラが容認したのが不思議なんだよな〜彼らは社会の統治権を手放す気なんかないと思うんだけど

最も穏便なユートピア/ディストピアの終焉とはシビュラシステムのアポトーシスだと思うし、制作側も見る側も民主主義国家に生きているんだから、いずれ市民たちはゆりかごから歩き出すと思うんだけど
朱のテロ行為は市民の目を醒めさせるに足るものだったのか?と考えると、3期を見るにまだまだっぽい
フランスじゃあるまいし、流血による革命を見る側はあんまり尊ばないのが制作側とのずれかなと思う

花城が「正義のための汚れ仕事」と言ったのがすごく違和感があったし、そこに狡噛はともかく宜野座や須郷が異動した(=花城にある程度賛同した)のが不思議でならないんだけど、PPPの結末を見るに作中では「正義を為すためには避けられない流血」を是とする方向に舵を切ったんだなとは思う
義体を撃っても死なないからオッケーではないはずなのに(傷害罪/殺人未遂だからといって無罪放免にはならない)、そのへんどう処理するつもりなんだろ? これめちゃくちゃ大変ですよ

須郷と宜野座は互いの味わった地獄を知らないまま、あえて知ろうとしないまま仲良くしててほしい気持ちがある

PP1期の何がいちばんいいって、第1話がすべてなところだよ メインテーマを提示し、その回答すらも見せる、それを最初にやってのけている
朱がシビュラの神託を拒否してドミネーターを撃たなかった、その判断を正しいと確信する、それがこの物語のすべて
登場人物の数を絞り込み、人物間の対立関係はきわめて明確
なのに各々の思想/信念は善悪の境が溶け合い、善は悪に、悪は善に転じて悪人が善行を為す、このねじれ構造

1期終盤の六合塚との会話だったと思うけど「潜在犯という区別もなくなるかもしれない」と言及していたのに、このテーマが3期以降、抜け落ちているように見えるのはどうするつもりなんだろうな

宜野座の法学部出身の設定、言及すると話が終わらないから丸ごとカットされたんだろうしそれは正解だったと思うけど、それにしても元監視官というステータスまでほぼ死んでいるのはどうにかならんのか?
第二の狡噛になっても困るんだろうけど…現状、宜野座の役割って狙撃能力と父に似た包容力の比重が大きすぎない?

3期放送時にも言ったけど、廿六木が嬉々として新型ドミネーターを振り回しているところで、脚本側さえ潜在犯をただの犯罪者として扱うつもりなのか?と思った この先の方向性はどこ向くんだろう?
まだ罪を犯していないからこその潜在犯で、これから犯す罪が不明なのに、犯すかもわからないのに犯罪者扱いされるという人権侵害について正面から向き合うべきだと思うな
法の支配が云々に言及するなら、法ではなくシビュラによって犯罪者に準じる立場にされた彼らは一体何者なのか?という話
朱ちゃんはサイコハザードで卒論を書いたのに市民のことも頭にないし、縢くんのことも忘れちゃったみたい

3係に配属された狡噛から宜野座の私生活の様子を聞いてこっそり涙ぐむ征陸は絶対にいると確信している

宜野座監視官の部屋に上がったことあるのって狡噛だけでしょ

法の廃止と法務省の解体となれば法学部の廃止にもなるので、文科省も関わってくると思うな~
作中における法治の在り方は単純化されすぎているきらいがある
突然解体を通達された法務省で、新入りの官僚が今まで学んだことは何だったのか?とシビュラの意義を改めて考えたり、法学部廃止による予算減額を迫られる高等教育機関が予算獲得のため省庁間の権力闘争に巻き込まれていきながら法学部の存在理由を再審議する話、わたしはちょっと見たいです

征陸はダイムと会ったことがないし、なんなら宜野座が犬を飼っていることも狡噛が雑談で漏らすまで知らなかったと思ってる

話をまとめるために本編からカットされた要素、監視官の出身学部による思想信条の違いは見たかったな…優劣ではなく視点の違いの話
狡噛と朱が社会学・心理学系、宜野座が法学部出身なのでシビュラに対する解釈も監視官としての理想の在り方も違うと思うし

議員にもシビュラによる適性診断が下るけど、その適性とは何なのか?シビュラに適性ありとお墨付きをもらわなければならないのか?誰もが参政権を持つのが民主主義ではないのか?ってテーマやってくれないかな~~

シビュラ統治下の社会における民主主義はどういう形態だっけ?と思ったら3期で都知事選をやったな
市民による社会のあり方への選択よりAIをクローズアップしたせいで作中の移民政策についての市民の反応が置き去りだったのがうーんってなった原因のひとつ
市民は愚鈍だから議論が成立しないって感じ
政治を扱っているのにその政治的命題の是非は置き去りで、市民の自由意志は存在感をなくし、結論ありきなところがPPPとよく似ていたな…

シビュラによる潜在犯認定を正当化する法律の条文はめちゃくちゃ見てみたい それを授業で読まされる学生時代の宜野座も見たい
まだ罪を犯していない父親に烙印を押したシステムに法的根拠を与えるための学問を何と思うだろう

昨日書いてて思ったけど、やっぱり公安局を離れて話を作ってみてもいいんじゃないかなあ 宜野座から削られた法学部出身という要素をここで改めて突き詰めてもおもしろいと思うな

「監視官 宜野座伸元」が出ないなら自分で生産するしかないんだよな…と過去のフォルダあさって出てきたのが「執行官 宜野座伸元」だったのなんで???

It takes two to tangoとIt’s Greek to meは一生に一度使ってみたい英語

モブ視点大好き人間なので全部モブ視点にしてやろうかと血迷ったがさすがに無理があった
代わりにダイムが半分くらい出番がある

「別離」を改めて読んだら宜野座伸元25歳が結婚願望ゼロでとても興奮しました
他者への気遣いのあまり自分から遠ざけてしまう、勝手に近づいてきた狡噛だけが唯一の友人

PP1期の感想も並行してまとめているんだけど、「シビュラは必ずあなたに適した仕事を見つけてくれる」という設定ってベーシックインカム制と類似しているのでは?ということに気づいた

ノベライズの宜野座はバレンタインについて佐々山に騙されたり狡噛の爪をペンチで剥がそうとしたり、だいぶ元気そうで大変よろしい

宜野座が征陸にスーツのいちばん下のボタンを外されて抵抗する(男性物のスーツは下のボタンを外すルールを知らない)エピソードを読んだ記憶があるけどノベライズだったっけ?

今思い返すと、宜野座がスーツのボタンを全部止めちゃうのって父親も友達もいない描写だな…たぶんそういう、自然と身につくはずの男性のルールを知らない
法学部トップなので勉強はできるけど悪い意味で世間知らずだからいじめられてそう

宜野座は作中きっての悲惨な境遇だけど、ストーリー上必要とされるだけの悲惨さであり、描写も手抜かりなく見合った結末を用意されるので、悲劇としてとてもよく完成していて好き

宜野座は典型的な過剰修正型の性格なんだよね 社会から排斥されるほどに社会的な正しさを求めて自分を規範に合わせてしまう
反対に朱はいつもサイコパスがクリアなので何も恐れない
この二人の対比はとても綺麗だったし、かつての狡噛と宜野座とも重なる

シビュラシステムは自分に従う者には公平に祝福を与えるので、宜野座が社会規範に沿って振る舞うほどにサイコパスはクリアになり目に見えて“成果”が出る
翻って周囲の人間には理不尽な扱いを受けるので、ますますシビュラによる社会的な正しさに固執する

宜野座がシビュラシステムに従うのは自分を差別しないからなので、代わりに人間は自分を差別するのでたぶん軽く人間嫌いだったかもね
それでも市民を守るべきだと考えるのが彼の真摯さでありシビュラの恩寵を受けるところ

ふと思ったけど、夏油傑が「救うに値しない人間まで自分たちが犠牲になってでも救わなければならない」という葛藤で壊れたのを宜野座にぶつけたらたぶんあいつも壊れるな

初めての後輩を楽しみにしつつ、ちゃんと指導できるだろうかと不安になり、こんな状況で配属されるなんて…と心配する宜野座伸元27歳はいる

いじめてくる同級生よりシビュラの神託を信じる伸元少年は絶対にいる

狡噛は完璧型主人公だから内面の描写がとても少なかったけど、槙島は最後にモノローグが入る
あそこで槙島はモリアーティ的な悪のカリスマやシステムに引っかからない透明人間からただの人間になったなって思う

狡噛は槙島を人間に引きずり下ろしたけど、槙島は狡噛によって人間に引き上げられたと思ってそう

1期見直したら槙島って狡噛に背を向けて撃たれていたんだよね…二人は向き合ってない 狡噛は槙島を通して自分の信念を粉々にした何かを見ていた

1期を見返しても朱が宜野座・征陸の親子関係に気づく明確なシーンがなかった気がする
宜野座が搬送されて征陸(と槙島)の遺体が回収されてから二人の緊急連絡先に一報入れようとして二人とも同じなことで気づいたのかな

麦畑から泣きながらぼろぼろの朱ちゃんが帰ってくるし工場内を捜索したら征陸の遺体にすがりつくようにして昏倒している血まみれの宜野座がいるし、応援を呼んだり応急処置したのは六合塚かな
唐之森と通話しながらだんだん無言になって一係が壊滅した状況を受け入れていく

搬送される宜野座に意識があった方がいいかな?
おれはもうだめだから青柳はこっち来るなよ、常守監視官のことを頼んだって遺言めいて言われて、そうかもう諦めた、降りたんだなとドミネーターを向けずとも悟る青柳

六合塚から唐之森を経由して応援に呼ばれた二係が現場に到着すると惨憺たる有様で、泣きはらした顔の朱ちゃんから状況説明を受けつつ、ああ宜野座はもうだめだなと見限って、そう考えた自分にすっと心が冷える青柳の幻覚を見ている

宜野座が監視官よりも執行官適性ありと診断されてそうシステムに誘導されていたとするなら、5歳からずっと施設にいる縢なんて執行官になるために育てられていてもおかしくないな

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